この恋と、その未来。打ち切りを受けて-ファミ通文庫ファンのつぶやき-
ああ、また打ち切られてしまったのか。
普段ライトノベルを作者あとがきから読んでしまう私だが、今回ばかりは自分の所業に深く後悔した。
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森橋ビンゴ著「この恋と、その未来。」という作品である。
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題材自体はライトノベルとしては重く感じるものの、作者の丁寧な筆致によって軽やかに描かれライトノベルとして申し分ない出来だと私は考えている。
前作東雲侑子シリーズのように優しく柔らかな世界観がとても好きで、自分もいい大学生ながら改めて「人に恋をする」ということを考えさせれたりもしたものだ。
ただ一方で、現代の売れ筋ライトノベルに合うかというとそれはもちろん違い、そこの購買層とのギャップから売り上げが伸びず、今回打ち切りとなってしまった訳で。
「また」と書いたのは野村美月著「吸血鬼シリーズ」の打ち切りである。文学少女シリーズで有名な野村先生の前シリーズであり、これもまた時代の流れとは逆をいく丁寧で心を温めてくれる青春小説であった。どちらの作品も完結作として話をまとめることをせず、未完のままに完結を迎えているため、作者の矜持を感じさせ、悔しく思わずにはいられない。
このブログの読者層は大学生が中心なのかもしれないが、もしここまでたどり着いた中高生がいたら是非ファミ通文庫に手を出してほしい。単なる娯楽作品にとどまらず思春期を過ごしていくにあたって考えるべきことをたくさん教えてくれる作品ばかりである。
何かに熱中する楽しさ、すばらしさを教えてくれた「学校の階段」、主要キャラのどれかには共感をして胸が痛くなる「ココロコネクト」、人を恋する楽しさ、むずかしさを教えてくれた「文学少女」、「東雲侑子」。
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今回の話を受けて同年代に伝えることがあるとすれば、「好きな作品は買い支えてほしい」ということである。ライトノベルはもちろん世の中の作品を生み出すということは決して慈善事業ではない。商業作品である以上売れなければ終わってしまうし、売れれば売れるだけ展開は続いていく。ほとんど大人になってしまった我々はそうできるだけの力が備わってきているはずである。突如迎える終焉に嘆く前にできる限りの愛を伝えて大団円を迎えようではないか。
実家に帰る新幹線の中で思わずPCを開いて書き殴ったため、読みにくいかもしれないがご容赦。
今度おすすめラノベ とか書こうかなぁ。